受験者の多くが使用している、(株)ハウジングエージェンシーの『インテリアコーディネーター1次試験 合格教本』を実際に購入し、見やすさ・分かりやすさなどをまとめたのでテキスト選びの参考にしてください。
インテリアコーディネーター1次試験合格教本「上巻」「下巻」
概要 | 合格教本 |
サイズ | A5 |
ページ数 | 310P |
重さ | 約500g |
ページ構成 | 見開き1ページ完結 |
カラー | 2色 |
図解 | イラスト豊富 |
暗記用赤シート | 非対応 |
見やすさ | (4 / 5.0) |
分かりやすい解説 | (5 / 5.0) |
勉強の続けやすさ | (5 / 5.0) |
問題の収録量 | (1 / 5.0) |
- 解説が丁寧で初学者にも分かりやすい
- すべてのキーワードにふりがなが付いている
- 見開き1ページの構成で勉強がしやすい
- 重要度や項目のレベルが記載されている
- 2冊に分かれているため持ち運びやすい
- 2冊に分かれているためコストが掛かる
- 暗記用赤シートに対応していない
- イラストが一部シンプルなところがある
見やすさ ★★★★☆
ここからは私の主観も含めてお伝えしていきます。
「合格教本」は見開き1ページでの構成になっており、テキストを広げた時のパッと見がとても見やすくなっています。また、ページの余白やイラストの分量がちょうどよく一番最初にある勉強への抵抗感を少なくしてくれます。ページによっては文字ばかりのページもありますが、上手に見出しで区切られており文章ばかりというイメージはありません。
マイナスポイントはイラストが一部シンプルなところがあります。知識を得るのに問題ないレベルですが、見やすさという点ではもう少し書き込みのあるイラストでもいいかなぁと思います。
分かりやすい解説 ★★★★★
「合格教本」の最大の魅力はなんと言っても分かりやすい解説です。2冊分冊というメリットを生かし、他のテキストではページ数の制限などで簡潔にしてしまっている説明もきちんとかみ砕いて説明してくれています。
私は勉強中に「木造軸組工法」の単元が難しく理解に苦労しました。ですので、その単元を例にもう少し詳しくみてみましょう。
■柱にも頼りない柱がある
柱には次のような種類があるが、構造の力を支えているのは通し柱と管柱である。
◎通し柱:1~2階を1本で通す柱で、2階建ての四隅など主要部分に用いる。断面は正方形で、120㎜角(4寸角)が多い。
◎管柱:1~2階を胴差しで寸断されている柱。外壁には1モデュール(910㎜、900㎜)または2モデュールおきに配置される。断面は105㎜角(3.5寸角)が標準である。
◎間柱:管柱の間に450㎜おきに配置される。壁を張るために取り付けられる下地の役割であり、構造の力を支えない点に注意。
「インテリアコーディネーター1次試験(下巻) 合格教本第11版」 P19より引用
合格教本では、前提としての説明があり、その後詳しい単語の説明があります。また、その説明もかみ砕いているので分かりやすいです。この説明の他に図解の説明もあります。
他のテキストではこの部分はどうなっているでしょう?
⑴土台、柱、梁
基礎に土台を…(中略)。柱は、1階から2階まで通じる通し柱と、各階ごとに胴差しや梁で区切られる管柱がある。管柱は主に105㎜角(3.5寸角)、通し柱は120㎜角(4寸角)の最小径が必要である。
「インテリアコーディネーター合格テキスト 初版」 P109より引用
●柱
⑴構造柱:1階部分の高さの管柱と、2階分を通した通し柱がある。一般に、管柱で105㎜角(3.5寸角)、通し柱で120㎜角(4寸角)とし、ヒノキ、スギ、米ツガなどが用いられる。2階以上の建物の隅や中間の重要な部分には通し柱を用いる。上下の管柱は、仕口と金物で胴差しに緊結する。
「これならわかる!インテリアコーディネーター 集中テキスト&問題集 初版」P209より引用
どちらのテキストも文章の他に図解で説明がありますが、文章だけを読んだとき初学者の人には少し飲み込みにくい表現ではないでしょうか。
見出しの付け方、単語の説明の仕方はやはり「合格教本」が一番分かりやすいと言えます。
勉強の続けやすさ ★★★★★
勉強の続けやすさは主観が多く含まれてしましますが、勉強の続けやすいと思うポイントは次の通りです。
- 見開き1ページで完結するので、少しづつ勉強を進められる
- 2冊に分かれているので、持ち運びがしやすい
- 解説が分かりやすいので他に調べる必要がなく挫折しにくい
- 対応する過去問題集があり知識の定着がはかれる
問題の収録量 ★☆☆☆☆
各章末に10問の確認テストがありますが、知識の定着を目的とするには全く足りません。ここは潔くテキストの他に問題集を買う事をオススメします。
良い点・残念な点
良い点
- 解説が丁寧で初学者にも分かりやすい
- すべてのキーワードにふりがなが付いている
- 見開き1ページの構成で勉強がしやすい
- 重要度や項目のレベルが記載されている
- 2冊に分かれているため持ち運びやすい
「合格教本」が他テキストと大きく違うところは、テキストが上巻・下巻で2冊に分かれていることです。その為、2冊合わせての情報量は一番多くなります。よって、解説が丁寧になったり、ページレイアウトに余裕があり文字が詰め込みすぎてない見やすいテキストになっています。
すべてのキーワードにふりがながついているのも、オススメポイント。建築用語や歴史的な単語は慣れない漢字・読み方が多く出てきます。わざわざ調べたり、間違って覚えてしまわないようになっているので、初学者には優しいテキストです。
残念な点
- 2冊に分かれているためコストが掛かる
- 暗記用赤シートに対応していない
- イラストが一部シンプルなところがある
良い点で説明した「2冊に分かれている点」はコストの面で残念な点になってしまいます。当然ですが2冊購入しなくては意味がないので、その分他のテキストより価格が高くなってしまいます。しかし数千円の差で分かりやすい解説が手に入るのですから、そこまでのデメリットではないでしょう。
一番残念だと思う点は「暗記用の赤シートに対応していない点」です。これは本当に残念です!問題集を解く以外にも、テキストを読みながら暗記用赤シートを使って隙間時間に暗記をするというのは、とても有効な勉強法です。このテキストではそれができないので非常に残念だなぁと思います。
イラストがシンプルなところがあるのは、勉強に支障がない程度です。他のテキスト(特に町田ひろ子アカデミー監修テキスト)と比較してしまうと、見劣りしてしまい残念だなぁと感じてしまいますが、合格するための勉強には十分でしょう。
まとめ・こんな人におすすめ
試験対策36年間のノウハウを詰め込んだハウジングエージェンシーが出版している「合格教本」は分かりやさ・勉強のしやすさ、独学合格者の多くが利用しているという実績、どの点をみても、すべての初学者にオススメできる1番のテキストです。
こちらのテキスト2冊と対応する問題集2冊を繰り返し行うことで合格レベルまで確実に知識を持っていくことができるでしょう!